近年、UAE(アラブ首長国連邦)の「ゴールデンビザ」が急速に注目を集めています。特に、取得者数は2021年から2023年にかけて毎年倍増し、その人気はますます高まっています。このビザは、UAEで10年間の長期居住が可能な特別なビザで、現地での仕事や投資を制限なく行えることから、非常に魅力的なオプションとされています。今回は、この「ゴールデンビザ」について、どのような人が対象となり、どのように取得するのかを詳しく解説します。
ゴールデンビザの概要
ゴールデンビザは、2019年に導入された長期居住許可証で、高額な資産を持つ個人や起業家、投資家を対象にしています。このビザを取得すると、UAEで制限なく仕事や投資を行うことができ、10年間の居住が許可されます。通常の労働ビザは2年ごとの更新が必要ですが、ゴールデンビザは一度取得すればその後は更新の必要がありません。さらにその他のビザであれば6か月に1度はUAEに入国しなければ自動的にビザやUAEでの身分証であるEmirate IDが無効化されてしまいますが、ゴールデンビザ保持者にはこの制限はありません。従って、UAEを居住地としてまだ決めかねているような投資家にとっても低コストな維持費で将来的な選択肢を増やすことにつながります。また、ゴールデンビザ保持者には様々なディスカウントや優遇金利などの特典を受けられるといったメリットがあります。
ゴールデンビザのメリット
- 家族の帯同が可能
ビザ保持者は、無制限に家族をUAEに呼び寄せることができます。さらに、ドバイ内で提供される特典カードにより、多くの割引や優待を受けられます。 - 安定した投資環境
ビザ保持者はUAEでの事業運営や投資に制限がなく、特に不動産市場や投資ファンドへのアクセスが容易です。
ゴールデンビザの取得要件
ゴールデンビザにはいくつかの取得方法があります。主な方法は以下の通りです。
- 不動産投資 ゴールデンビザを取得する最も一般的な方法は、不動産に投資することです。UAEの不動産を最低200万ディルハム(約8000万円)以上で購入すれば、ゴールデンビザの資格を得ることができます。もしローンを組む場合、以前は少なくとも50%以上の代金は支払っている必要がありましたが、先日、その要件が緩和され、最低20%の自己資金を準備すれば申請が可能となりました。また、複数の不動産をUAEで保有している場合その金額の合計が200万ディルハムを超えるようであれば申請が可能です。物件は所有後2年経過後に売却可能です。ゴールデンビザを更新するには更新時にも申請時と同様に200万ディルハム以上の物件を持っている必要があります。
- 高給の労働者 UAEで受け取る給料が月々3万ディルハムを超える労働者はゴールデンビザを申請することができます。以前はUAEでの勤続年数は問われませんでしたが、現在は2年以上UAEで働いていることが要件として追加されました。日本からの駐在員の場合でもこの要件を満たせばゴールデンビザを取得できる可能性があります。通常のビザを更新する費用や手間を考慮すると、本部としては駐在員のコストを抑えることにもつながります。また、数年後にUAEに帰任する可能性のある場合にはビザを一から申請する必要や銀行口を再度開設する手間を見越してゴールデンビザに切り替えたほうが良いケースもあります。
- 銀行預金・投資ファンド 2百万ディルハム以上をUAEの銀行に2年間預けることでゴールデンビザを取得する方法もあります。UAE認定の銀行・投資ファンドから 200万ディルハムの預金確認書を提出する必要があります。これらの資金は全額自己資金である必要があります。
- 起業家(ビジネスオーナー) 起業家としてのビジネス価値が50万ディルハム以上であり、適切な認定を受けている場合、ゴールデンビザを申請することができます。ただし、申請条件は厳しく、例えば、当局からプロジェクトの革新性を認められていることなどが必要となります。
- 特別な才能を持つ人 医師、科学者、創造的な分野の専門家、エンジニアなど、特定の分野で卓越した才能を持つ人々も対象となります。※具体的な要件は長くなるため後述。
- 優秀な学生 高校または大学で優れた成績を収めた学生は、ゴールデンビザを申請できます。具体的には高校生は全国成績95%以上で5年間のビザ取得が可能。大学生はUAE教育省がAまたはBクラスに分類する大学の卒業生が対象で、AクラスはGPA3.5以上、BクラスはGPA3.8以上が必要(卒業後2年以内)。海外大学卒業生は、世界トップ100大学にランクインし、GPA3.5以上かつUAE教育省の認定を受けることが条件となる。
- 法人税の支払い 法人税を年間25万ディルハム以上支払っている企業のオーナーも対象となります。
ゴールデンビザの申請プロセス
ゴールデンビザを申請するには、UAEの公式ビザポータルを通じてオンラインで申請する必要があります。必要な書類を揃えた後、ビザの申請を行います。申請には一定の手数料がかかり、通常、全額支払いで10年間のビザを取得できます。
ゴールデンビザのコスト
ゴールデンビザの申請費用は、おおよそ1万ディルハム(約40万円)程度です。通常のビザでは2年ごとの更新が必要となるため、長期的にUAEに滞在するための費用としては非常にお得な選択肢です。
ゴールデンビザの申請のリードタイム
UAEゴールデンビザの申請にかかる期間は、カテゴリーによって異なります。以下が申請から承認までの期間の目安になります。
- 投資家: 不動産登録や書類審査を含め、通常2~4週間
- 起業家: ビジネス関連書類の詳細な審査が必要なため、3~6週間
- 専門職・優秀な人材: 提出書類の技能確認に応じて、1~3週間
- 学生・イノベーター: 学術機関やイノベーション関連の推薦がある場合、1~2週間
ゴールデンビザのデメリット
- 高額な初期投資が必要 不動産投資を選ぶ場合、最低でも200万ディルハム以上の投資が必要となります。これは高額なため、すぐに手に入れるのは難しい場合もあります。
- 不動産市場のリスク ドバイの不動産市場には詐欺や不正確な情報が多い場合もあります。信頼できるエージェントと提携し、十分なリサーチを行うことが重要です。
ゴールデンビザ要件「特別な才能を持つ人」のカテゴリーと要件一覧
- 医師および科学者
- UAE保健予防省(MOHAP)からの承認書
- 月額30,000AED以上の給与証明書
- 科学者は、UAE科学評議会またはムハンマド・ビン・ラーシド科学功績メダル事務局の推薦状
- 発明者
- UAE経済省の推薦状
- 文化・芸術分野のクリエイター
- 各首長国の文化・芸術庁の承認書
- エグゼクティブディレクター
- UAE教育省認定の学士号以上の学位証明書
- 5年以上の職務経験証明書
- 月額30,000AED以上の給与証明書
- 有効な雇用契約
- 勤務先からの異議なし証明書
- マネージャー、エグゼクティブディレクター、取締役会長のいずれかの職種
- アスリート
- UAE総合スポーツ庁またはスポーツ評議会の推薦書
- 工学および科学分野の専門家
- UAE教育省認定の学士号または修士号
- 月額30,000AED以上の給与証明書
- 勤務先からの異議なし証明書
- ゲーム開発者およびゲーマー
ドバイ政府は、ゲーム産業の発展を支援する「Dubai Program for Gaming 2033」を開始。- 25歳以上
- ゲーム業界での資格・経験証明
- 事業計画と資本証明
- 登録可能なフリーゾーン:DMCC、Dubai Internet City、Meydan、Dubai Technology Entrepreneur Center
- 人道支援活動の先駆者
以下の条件を満たす場合、10年間のゴールデンビザを取得可能:- 国際・地域組織で5年以上勤務
- 公益団体で5年以上勤務
- 人道支援関連の賞を受賞
- 人道支援に200万AED以上寄付
- 医療従事者(フロントラインヒーロー)
COVID-19などの危機で顕著な貢献をした医療従事者(看護師、薬剤師、技術者など)が対象。認定機関の推薦が必要。
まとめ
ゴールデンビザは、UAEで長期的に滞在したい方々にとって非常に魅力的な選択肢です。特に、不動産投資を通じてビザを取得する方法は多くの人々にとって現実的で実行可能です。UAEの経済的な優遇措置やビジネスチャンスを活かし、自由なライフスタイルを楽しみたい方には、ゴールデンビザを取得することを強くお勧めします。
このビザを取得するためのステップや必要書類については、弊社のような信頼できるエージェントのサポートを受けることで、スムーズに手続きを進めることができます。お気軽にご相談下さい。